2023/08/30 10:44

久しぶりに家族4人が集まったので大分県の宇佐神宮に行ってきました。宇佐八幡とも呼ばれるこの神社は、全国に約4万社ある八幡宮の総本社だそうで、八幡大神 比売大神、神功皇后の三柱が主祭神として祀られています。
あいにく、ところどころ改修工事をしていましたが、真昼の強い日差しの中汗だくになりながら上宮も下宮もお参りを済ませました。この神社では二拝四拍手一拝が参拝の作法なので、この日は家族全員で4拍手×3柱×2宮×4人=96回手を叩いたことになります。
広い境内を歩いている時におもしろい看板を見つけました。
「神様と仏様 日本で最初に出会ったのは この場所でした」

奈良時代に律令制度に反対して起きた隼人の反乱で、殺生の罪を悔いた八幡神が仏教に救いを求めたことに起因して、宇佐での神と仏が習合した思想が成立した。つまり、この宇佐神宮が神仏習合発祥の地だと言うことなんですね。
ちなみに、お坊さんの履いているものは下駄ですが、神主さんの履いているものは何と言う履物かご存知でしょうか?これは浅沓(あさぐつ)と言うもので、別名を雁鼻沓(かりはなぐつ)、鼻切沓(はなきりぐつ)などとも言うそうです。奈良時代前後は烏皮履(くりかわのくつ)という黒い革製の履(くつ)だったのが、平安時代ごろから桐製、江戸時代には和紙製、現代では合成樹脂製の浅沓になったそうです。

同じ境内を異なる履物を履いて歩み寄り、互いにお辞儀している姿を見ていると、なんとなく、私たち日本人が大切にしていかなければならない心持ちを象徴しているような気がしてきました。
この看板は表参道大鳥居を抜けた先の手水舎(ちょうずや)の脇にあります。