2023/08/31 23:22

9月1日は防災の日です。政府、地方公共団体など関係諸機関をはじめ、広く国民が台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備するための防災啓発デーです。

防災の日は、1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災にちなんで、1960年(昭和35年)に制定されましたが、9月1日前後は台風の襲来が多いとされる二百十日(にひゃくとおか)にあたり、昔から全国各地で風鎮めの祭が催されているそうです。

昔と比べれば気候変動もあり、統計的にはこの日が特に台風が来襲しやすい日と言うわけではないそうですが、実際に今、台風9号、11号、12号が日本の南の海上に並んでいますので、警戒の目安にはなりそうです。衛星画像も天気図もなかった時代は、先人たちの経験に基づいて作成された暦(こよみ)こそが貴重なデータベースであり、重要なアラートだったのでしょうね。


古くから日本では大雨、大雪、台風、洪水、干ばつ、地震、火事、津波、疫病、飢饉など数多くの災害がありました。それにもかかわらず、日本人の防災意識は海外に比べて低いと言われているそうで、その原因は災害が多いが故の「無常観」が根付いているからだそうです。確かに人間の力が及ばないことに抵抗しても無駄かもしれません。ただ、防災と言うのは災害に抗うと言うよりも、無事に災害をやり過ごすためのスキルなのではないでしょうか。それは、先人たちの災害経験に基づく大切な知恵の伝承であって、私たちの「生きる力」そのものだと思います。


明日は、関東大震災からちょうど100年目の9月1日です。しっかりと先人たちの声に耳を傾けて、新たな気づきを得たいと思います。


<参考>