2025/04/08 15:57

4月8日の今日は、お釈迦様の誕生日「お花まつり」ですね。そんなおめでたい日の朝、自転車で通勤途中に自動車事故を目撃しました。

正確に言うと、事故の瞬間は目撃しておらず、コンクリートの分離帯に正面衝突している軽自動車と、煙が出ているエアバッグに向かってうなだれている人と、外から中の様子を覗き込んでいる人を見かけたんです。ピクリとも動かなくなっている人に救助行動をとるのは生まれて初めての経験でした。幸い意識を取り戻し、心臓マッサージやAEDを使うには至らず、近くでオロオロしている人に救急と警察に電話をかけるよう指示したり、負傷者に大きな声で声がけしたり、エンジンを切って楽な姿勢を取らせたり、後続車両を誘導したりしているうちに、どこからか看護師の女性や、手慣れた感じの男性が現れたので、警察が到着したところでお役目御免させていただきました。

時間にして20分くらいの出来事でしたが、防災士受験時に消防署で受けた「普通救命講習」が役に立ち、比較的冷静に対応できたと思います。傷病者を目の前にした時に「どうすればいいか」を知っているかどうかで、取れるアクションも変わってくることを実感しました。災害も同じことで、災害時に「どうすればいいか」を学ぶことや、実際に訓練(疑似体験)しておくことが、命を守るうえで重要であると確信しました。まさに「備えあれば患いなし」ですね。

ちなみに、「備えあれば患いなし」と言う言葉には前段がって、孔子の弟子と言われる左丘明が書いた「春秋左氏伝」にある故事に見ることができます。原文では「居安思危 思則有備 有備無患」とあり、「安きにありて危うきを思う 思えばすなわち備えあり 備えあれば患い無し」と読み下します。やはり「備える」前に「思う=知る」ことが重要なんですね。
左丘明


<参考>


もしもの時も足元安心
シーズンを選ばずに履ける防災ルームシューズ