2024/04/30 13:06

夏も近づく八十八夜~♪

小学校の音楽の授業で歌った、みなさんご存知「茶摘」。

え?もしかして、昭和だけですか?(汗

お茶と言えば、ここ福岡県筑後地方は八女茶の産地です。起伏のある斜面に続く鮮やかな緑色の絨毯は、いつ見ても清々しい気持ちになります。幼少の頃は狭山茶の茶畑が遊び場でしたので(遊んではいけませんが)、同時に懐かしさも感じます。

ところで、茶畑にはところどころに鉄柱が立っていて、先端で扇風機のようなプロペラが回っていることをご存じでしょうか?熱中症対策と言うわけではありません。「防霜扇(ぼうそうせん)」と言って、空中の暖かい空気を地表に吹き付けることで、お茶の葉を霜害から守っているのです。お茶の木の新芽は寒さに弱いため、霜が当たると枯れてしまうことがあるので、防霜扇を回したり、スプリンクラーで水をまいたり、物を燃やしたりして畑の温度を上げます。霜は寒い冬の間だけでなく、「遅霜(おそじも)」と言って、お茶を収穫する4月中旬から5月初旬ごろに降りることもあるので気が抜けないのです。

「八十八夜の別れ霜」と言う言葉があるそうで、立春から88日目の「八十八夜」は霜の心配をせずに茶摘みができるシーズン到来と言うことなんですね。平年は5月2日がそれに当たりますが、閏年(うるうどし)の今年は5月1日で、この時期に新茶を飲むと無病息災、延命長寿が叶うと言われています。冬の間に貯えた栄養分たっぷりの新茶は、茶葉がとても柔らかいので、出がらしに酢醤油を少したらして食べるととても美味しいです。是非お試しください!

ちなみに、緑茶は未開封で常温なら1年程度、冷凍なら2年くらい保存が効くそうです。開封後は3週間程度で使い切るのが好ましいのですが、それを超えても飲めないと言うわけではありません。緑茶の香りが失われているようであれば、フライパンで炒って「ほうじ茶」として更に1か月間は美味しくいただけます。飲まない場合は、アロマポットや「茶香炉」で焚けば落ち着いた爽やかな香りがお部屋に漂いますし、冷蔵庫、電子レンジ、魚焼きグリル、靴箱、ゴミ箱などの脱臭剤としても利用できます。飲んで良し、食べてよし、香ってよしで長期保存も効く緑茶。ペットボトルや顆粒のお茶も手軽でいいですが、この機会に茶葉をご家庭の防災対策として「ローリング・ストック」の一つに加えてみてはいかがでしょうか?

<参考>